小川順子のモンゴル日記
               
                            事業部副部長・モンゴルプロジェクト担当  小川順子

AICATは本年4月1日付けでモンゴル支部を設立し、以前から現地で活躍中の木本文子氏を支部長
に任命しました。木本氏は7年ほど前からモンゴルのウランバートルに在住し、いわゆるモンゴル
にはまった人のひとりです。彼女はフフヤルゴイ(“青い桜”の意味)という現地NGOの代表であり、
日本語研修を中心に精力的に活動してきました。フフヤルゴイは私が代表を勤める広島のNGOであ
るモンゴルツエツエグ(“モンゴルの花”の意味)の支部でもあります。
私は今回のAICATモンゴル支部の設立を機に、木本氏を中心にしたモンゴルでの活動をさらに充実
させるための話し合いと、関係機関への挨拶と今後の活動への支援をお願いすることを主目的とし
て6月20日から7月7日までの間現地を訪問しました。また、従来から実施してきた日本語教授
法セミナーや子どもセンターでの教育支援活動を行うとともに、昨年の環境セミナーを発展させる
形で現地の人たちと協力して清掃活動を実践してきました。これらの事業は昨年まではフフヤルゴ
イの名で実施しましたが、今回からはAICATとの共同事業という位置付けとし、AICATの名を機会
ある毎に使って紹介に努めてきました。


以下は私の現地での活動日記です。
6月21日 
木本氏と二人で国際協力事業団モンゴル事業所の松本賢二所長を訪問し、AICATモンゴル
支部設立の趣旨を伝えた。また、これまでのモンゴルでの活動内容と今後の活動計画につい
て説明した。
 引き続いて木本氏と二人で在モンゴル国日本大使館を訪問した。花田大使は不在だったので、
二等書記官の水野明氏と面談し、AICATのモンゴル支部設立の趣旨と従来の活動及び今後の
活動計画の説明を行った。

6月22日−24日 
 ウランバートルで第3回日本語教授法セミナー開催。木本氏の日本語模擬授業
講師は日本語教授法の権威であるソヨルジャブ氏。
参加者はモンゴル人の日本語教師が30数人。22日−23日
は行政指導開発アカデミーにて、23日午後からはバヤンオール
保養所へ移動。





木本氏の日本語模擬授業


6月25日−7月3日
 フブスグル ムルンの子どもセンターでの教育支援のため移動。昨年6月?11月、5名の退
学児童に短期集中教育を実施したことが奏功して学校へ復帰したので、今年度も同種プロジェ
クトの継続実施の要請があっ読み・書き・計算教室た。今年度は昨年より少し年齢が低い6名の子どもが対象で、
6月から11月にかけての読み・書き・計算の指導と野菜
栽培・パン作り・乳製品作りの実習および野山自然観察が
プロジェクトの内容である。
ウランバートルからは片道700kmの距離があるが、飛行
機の切符が取れなかったのでトヨタのランドクルーザーで
野を越え、山越え、谷越えて往復1400kmを走破した。
過酷な旅であったが、今迄のモンゴル訪問の中でも最高の
思い出になる夏になった。

読み・書き・計算教室

  
7月5日
 1999年に開催した「ゴミ環境セミナー」「ゴミ廃棄物問題セミナー」の継続事業として午後
2時から3時間にわたってウランバートル市内の清掃を実施した。
ウランバートル市スフバー清掃作業トル区の都市環境整備会社のバトトブシン社長に掛け合った結果、
同社の社員38人の参加を得ることができ、私のスタッフ
8人とともに活動した。多くの人の協力のお陰で大きな
感動と達成感の感じられる数時間であった。






清掃作業


 7回目になる今回のモンゴル訪問はわずか18日間で実動日は16日しかなかったのですが、それ
ぞれの行事は期待通りの成果を挙げました。また、日本語教授法セミナーや清掃活動はテレビで報
道されたので、AICATの名を広めるのにかなり貢献したと思います。大使館やJICAの方々に好意的
な対応をしてもらえたのもありがたかったです。私はいつも多くの人たちに助けられて物事を進め
ることができて非常に幸せだと感じています。今後もAICATモンゴル支部を支えながら活動を続け
ていきたいと思っています。